『帰忘』インタビュー①川上献心
川上献心さんです。よろしくお願いします!
頑張ります。
川上さんは露と枕のお芝居をご覧になったことがありますか?
「ビリー・ミリガンの毒薬」より前からいろいろ観ています。当時から井上さんの作風が色濃く出ているなという印象でした。
実際に露と枕の作品に参加していくなかで、印象は変わりましたか?
今回、井上さんが「演出的に軽くしたい」って言っているのがすごい印象的でした。
でも台本上は「事故」など重い言葉が結構出てきて、これまでのイメージ通りなんです。だから、「露と枕はこういうものだ」というのをどのくらい捨てようか悩んでいる最中です。
稽古はどんな雰囲気ですか?
今回のメンバーだからなのかもしれないけど、稽古場で俳優の方が静かな気がします。
井上さんが割とニコニコして稽古場にいて、俳優が割とスンとしている時間の方が多いなっていう印象がありますね。もしかしたら台本の雰囲気に俳優が引っ張られているのかもしれないなと思ってます。劇団の色というよりは、井上さんの作家の色にすごく染まり始めているイメージはすごくあります。
川上さんの演じる「桂」について教えてください!
今は全く掴めていないですね。
2年前にオファーをいただいたとき、「普通の人なんですけどいいですか」と言われていたんです。僕は飛び道具的な役が多いから、普通の人が大好きなんですよ。それで、オファーを受けたはいいけど、いざ蓋を開けたら全然普通の人じゃないんです!
それに、一年前の出来事は結構覚えているものなのか、それとも忘れてしまうものなのかすらピンときてないんです。だから、自分の人生で体験してきたことが桂に全然結びつかないんですよね。
桂は川上さんとはかなり違うキャラクターなんですね。では、演じる上で気をつけていることはありますか?
今回、コメディ班の俳優が固まっているコメディシーンと、コメディ班のいない話を進めるシーンと大きく2つあるんですよ。僕は、話を進める側にいるんですが、コメディじゃないシーンで軽さをどう出そうかと考えている最中です。
一方がコメディという意味で軽くなっているけれど、僕たちのパートでストーリー的に軽くせずに雰囲気を軽くするにはどうしたらいいのかなって。今回、僕のセリフが他の人よりも多めだから、僕の運転のしかたで結構変わるなって思っています。
今回「忘れる」ということがテーマですが、川上さんは忘れてしまいたいことや、絶対に忘れたくないなと思っていることはありますか?
僕、むしろ過去のこととかあんまり覚えてないんです。
忘れようと思ってなくてもいつの間にか忘れていて、嫌な人とか嫌な記憶が丸ごとなくなっているんです。だから、本当にそういう嫌な人と出会ってないだけなのか、完全に忘れ去っているのかも分からないんです。
嫌なことだけではなく、嬉しかったことも忘れてしまいますか?
そうかもしれないですね。
本当に忘れたくないなあって出来事もあんまりないかもしれないです。
あ、でも、僕、コンビニのパンの食べ比べをよくやるんです。どこかのコンビニのパンが一個話題になると、他のコンビニでも似たようなパンを出すじゃないですか。それらを食べ比べる時にあのパンの味を覚えていたいなっていうのはありますね。
もしかしたら、桂より献心さんのほうが普通じゃない可能性がありますね(笑)
そんなことあります?今生きている人類70億人の平均、僕ですよ?
でも、だから桂の役にもピンときてないのかもしれないですね。過去とか記憶に対してあんまり思い入れがないタイプなので。
どんな人にこの作品を観ていただきたいですか?
井上さんは「何も持たず手ぶらで観ても、すぐに理解できて面白かった」という作品を目指したいと言っていたので、「誰にでも、みんな観て欲しい」ということなんだと思います。
なかでも、僕みたいなあんまり過去のことを覚えていない人はよりエンタメとして見るような気がしています。「こんなやついねーよ」って思いながらコメディ班のシーンでガハハって笑う感じですかね。
逆に、過去に対して思い入れがたくさんある人は、話を進めていく側のシーンで共感してくれる気がしています。
最後に、意気込みをお願いします!
なるべく足を引っ張らないようにします!
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