『帰忘』インタビュー⑤大塚遊馬
大塚遊馬さんです!よろしくお願いします!
お疲れ様です。よろしくお願いします。
稽古場の雰囲気はいかがですか?
みなさんに気を使ってもらって申し訳ないなって思ってます。本番までには一皮二皮剥けるように頑張りたいですね。やっぱり「遊馬“くん”」と呼ばれているうちはやばいのかなって最近焦り始めています。
本当はみなさんにどういう風に呼ばれたいんですか?
それはもう、ぞんざいな感じであれば。なんでもお任せします。最近、丁重にされすぎて申し訳なさが溜まっているので、ちょっと自分から行動しないとなって思ってます。
今回の作品に対してどういう印象を抱きましたか?
ここまで歪んでいる人ばっかり出てくる話は初めてです。普段やる作品はもう少しストレートで、基本的に善人が出てくることが多いんです。いい歪みっぷりですよね。
真っ直ぐな人よりも、歪んでいる人を演じるほうが難しいなって思います。歪むべくして歪んだんだろうなっていう理由があるし、普通に考えられる行動原理が適用しづらいんです。自分だったらこうするよなというのが本当にないので、それだけ脚本を読み込まなきゃなって焦ってます。
大塚さんの演じる「金森」について教えてください!
金森は、絶対自分と近くはないなと思います。でも、結構愛おしくて。「救えないほど歪んでいる人」度合いで登場人物を測ったら、金森はそんなに高くはない気がしています。行動は結構ひねくれているけど、実際はそこまで歪んでないんじゃないかなあ。
だから、少なくとも演じる自分だけは金森を愛してあげたいと、すごく愛おしく思っています。
憎みきれないキャラクターなんですね。
そうですね。キャラクターの人気投票で一位を取りたいなってすごい思います。丹羽さんとか桂さんとか好感度高そうなんですけど、金森に一位を取って欲しいですね。
今回「忘れる」ということがテーマですが、大塚さんは忘れてしまいたいことや、絶対に忘れたくないなと思っていることはありますか?
忘れたいことはありますね。
僕、高校入学したときに来たんですよ、モテ期が。正直、「これは正当評価なのか?」とか「世の中が追いついてきたな」などと調子に乗ってたんです。それで、かなり自信もあったので、クラスのかわいい子に「まあいけるか」ってノリで告白したんですよ。
そうしたら、あっけなくフラれました。心がボッキボキに折れましたね。
正統派の忘れたいエピソードですね。
いい体験でしたけど、ちょっとやり直したいというか、すっごく忘れたいですね。おかげさまで、調子に乗らないで腰を低くして生きようといういい教訓になりました。
どんな人にこの作品を観ていただきたいですか?
僕は大学生で、周囲の人間関係も大学生が多いです。自分も含めて、人生経験的にまだそんなに辛いことを抱えてないんじゃないかと思います。忘れたくないこともそんなにデカくないと思うんです。
もちろん、そういう人たちにも観てもらいたいですが、一つ二つなにか辛いことがあった人や、ちょっとささくれ立った人たちに届けたいです。登場人物の誰かに自分を重ねて「ああこれ自分のことだな」ってシンクロしたらすごく嬉しいです。そして、ちょっと救いのようなものを感じていただければいいなと思っています。
自分も脚本を読んでて「これは俺あるな」と思うことがあるので、誰かしらに「この歪み方は自分だな」って共感してもらえたらいいですね。
最後に、意気込みをお願いします!
若さを盾に頑張ります!
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