『帰忘』インタビュー⑧奥泉

奥泉さんです。よろしくお願いします!

どうも、奥泉といいます。よろしくお願いします。


今回、劇団員で出演するのは二人ですが、稽古はいかがですか?

劇団員が減ったのもありますが、「鼬を噛んでくれ」のあたりから客演さんが増えて、年齢も高くなりましたよね。脚本の性質もありますが、年上の方をお招きすることが増えて、より客演さんの作る空気で稽古場の雰囲気が作られるなと感じています。劇団員のわれわれが受身体質なので尚更ですね。でも、そのおかげでホームの安心感はありつつも、毎回違う空気でできるというワクワクがあって居心地がいいです。

今回、コメディの風がかなり強めに吹いていて、それで、みなさんちゃんと面白い。あと、化学反応がすごい起きてますね。


どういう化学反応ですか?

今回、言葉で責めるタイプ、リアクションで攻めるタイプ、シチュエーションを操作するタイプ、全部自分の土俵に引きずり込むタイプなどいろんなタイプが揃っています。エチュードをやってそこから脚本に反映されている部分もあるのですが、それぞれの絡みがすごい面白いです。

なかでも、「ズッコケ三人組」という内部ユニットが立ち上がったときは壮観でしたね。越前屋さん演じる「柊」、福井さん演じる「七里」、土屋さん演じる「丹羽」の三人組です。すごいと思ったのが、「ズッコケ三人組」のうちの一人、越前屋さんにはズッコケ要素が本当はあまりない方。でも、巻き込まれて、今は見事にズッコケをやっていますね。すごい面白いです。

これから、一人ひとりの方ともっともっと仲良くなりたいです。


奥泉さんの演じる「沈沢」について教えてください!

今回演じる「沈沢」は周りとコミュニケーションを取らない役です。桃香さん演じる「橙山」と自分が演じる「沈沢」はそれぞれ違う意味で周りとのコミュニケーション取らない。「鼬を噛んでくれ」のときもでしたが、コミュニケーションを取らずに自分で勝手にやるというのは逆に難しいなと思っています。

なかでも、手応えの見つけどころが難しいですね。ちゃんと心を通わせて話すのがメインだったら「お、今届いたな」と手応えを感じられますが、今回は届かせちゃいけないので何を見ればいいか分からなくてむずいです。

でも、何がきたってやったるで精神でやってはいます。これまでは大きな声で誤魔化してやってきたところがありましたが、今回はそうはいかない。だから、成長のしどころかなと思ってやっています。


では、これまで見たことがない奥泉さんが見られるということですか?

そうですね。でも、「たしかにこういう側面もあるな」という自分の要素を反映できるところがまあまああると思っています。


今回「忘れる」ということがテーマですが、奥泉さんは忘れてしまいたいことや、絶対に忘れたくないなと思っていることはありますか?

何が決め手か分からないけど、ピンポイントで印象的な出来事はずーっと覚えています。でも、昨日のこととかすぐ忘れちゃうし、結構なことをすぐ忘れちゃう。ただ、自分は忘れるけど、人に忘れられるのは嫌です。今年の3月に行った公演で作・演出をしたときは、そういうわがままを作品に反映しましたね。


作品で「忘れる」というテーマを扱うことが続いていますね。

そうですね。でも、今回演じる沈沢は「忘れる」「忘れない」という話をする役ではないです。だから、他の男性5人が「忘れる」「忘れない」という話をどういう風にやるのか注意深く観察できたらいいのかなと思っています。


どんな人にこの作品を観ていただきたいですか?

大きな声を出していない奥泉を見たことがない人ですね。奥泉といえば大きな声というイメージがまだある人は、大きな声を出さない時もあるんだよということを見てもらいたいです。


最後に、意気込みをお願いします!

よろしければ、よろしくお願いします!



露と枕『帰忘』

2022年6月1日(水)~6日(日)

@下北沢「劇」小劇場

▶詳細 https://tsuyu-makura.amebaownd.com/pages/1329398/next

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