『わたつうみ』インタビュー④幡美優
幡美優さんです。よろしくお願いします!
よろしくお願いします!
前回参加した公演の感想と、今作の印象を教えてください!
前回出演させてもらった「雨のかんむり」は被災と復興の中で、他者からの善意、行動が必ずしも受け取る側の為にならないというか、悪意にさえなり得るようなお話で、人の気持ちに寄り添うとか自分の行動をあらためて考えさせられるような気持ちになりました。
今作は私自身には遠く感じてしまうのに、身近にあるかもしれない悲劇のような気持ちで脚本を見てます。
今この社会で宗教二世を主軸にした題材をやるのは流石井上さんだなと思いますし、なにより、私はこの「許しと弔い」というテーマがとても好きで。
人間の弱さも、強さもちゃんと表現して、神様たちを1人の人間にしてあげたいです。
ほかの出演者の方の印象はいかがですか?
みなさん、打てば響くような方々です。
それぞれの方々がセリフを読むだけで「わたつうみ」の世界が広がっていく感覚で稽古場で毎度痺れてます。
井上さんが書いた世界観と真摯に向き合い表現する素敵なキャストです!
幡さんの演じる九七という役について教えてください!
他者がいることで自分の存在意義を感じているような、下の子とたちを守ることで、自分も守っているような、そんなこな気がしています。
でも、まだまだ稽古中なのでどんなこかは決めきらずに、井上さんの書いてくれたセリフを相手に吐き出すことで、この子の真実を知っていく時間を作りたいです。
繊細に向き合っていきたいと思います。
今回の作品のテーマ「許しと弔い」についてどんな印象をお持ちですか?
私は、許すことも、弔うことも、自分自身が判断を下して働きかけること、慈しむことだと思っています。
でも今回私たち7人の演じる「神様」だった若者たちにとって"許し"と"弔い"は「救うこと」。そしてそれが存在意義だったのだと思います。
他者に委ねてはならない判断の領域を犯されていた子供たちを、丁寧に作っていきたいです。
日常の中で、これは「許されたいな」と思っていること、何かありますか?
さっきも喋ったように、許す許されるは各々の判断になると思うので、他者との関わりで思うことはないですが、強いて言うなら夜中にポテチを食べることを、己の身体に許されたいです…。
許されるなら毎日食べたい…。
どんな人にこの作品を観ていただきたいですか?
宗教が題材の中にあるので、狭いコミュニティの話かと思われそうですが、今回の「許し」というテーマって現代日本にとって結構大事なテーマだと思っていて。
日本って昔から「他人に迷惑をかけてはならない」みたいな空気があると思うんですけど、それに影響されているのか、他者に迷惑?をかけられるのが悪のような、他者にかける労力を無駄に感じたり、許せなかったりする空気もある気がしていて。
だからこそ広い意味でたくさんの方、いま現在がちょっと生きづらいなと思っている方に見て欲しいなって思います。
最後に、意気込みをお願いいたします!
みんなでたくさんディスカッションしながら、丁寧に稽古をしています。
皆様に楽しんでいただける作品に全員でしていきますので、乞うご期待ください!
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