『わたつうみ』インタビュー⑧越前屋由隆
インタビュー第8弾は越前屋由隆さんです。よろしくお願いします!
高校卒業時に貰った印鑑は「越後屋」でした、越前屋です。よろしくお願いします。
前回参加した公演の感想と、今作の印象を教えてください!
露と枕さんのアンニュイさというか、繊細さ、湿度の高さ、みたいなものに飛び込んでみよう!と飛び込んではみたものの、果たしてうまく良い化学反応が起こせたのか……。しかし今回またオファーをいただけたのでこれ幸いと、リベンジじゃないですけど、そんな気分もありつつ。また、今回は題材が前作に比べソリッドというか、より社会的な面も持っているので、個人的興味とも重なり、おお、面白いな、と。こうしてまた露と枕さんの挑戦に、一緒に再挑戦させていただけること、感謝しています。
ほかの出演者の方の印象はいかがですか?
幅広い出自や歴史、価値観を持って、表に裏にギラギラしたものを持った皆さんで、楽しいです。
若干、似た者同士というか、偏りのようなものも感じます。そういう人を集めたのかな?
越前屋さんの演じる天野という役について教えてください!
現段階では、まだまだ手探りで僕も教えてほしいくらいですが(笑)。社会のいち表象として、ある種シンボリックな立ち振る舞いができるのかな、と。その姿を通して、逆説的なものなのか、とにかく何か皆さんに考えていただくためのフックになれたらいいのかな、と現時点では思っています。
今回の作品のテーマ「許しと弔い」についてどんな印象をお持ちですか?
許し、これこそ宗教というか、信仰が存在し、社会のあらゆる部分に根付いていることの重要なファクターなんでしょうね。他者を通してだったり、何かの価値観や、それこそ「神」を通してだったり、そうして間違いを赦し、自分というカタチを許し承認することで、不完全で不安な人というものとして生きていける。弔いというのは、その自らの生を尊ぶための行為なのかもしれませんね。
日常の中で、これは「許されたいな」と思っていること、何かありますか?
サン=テグジュペリ『星の王子さま』にて、「なんで呑むの?」王子さまに尋ねられた大酒呑みは答えます。「忘れるためさ」「何を忘れるために?」「恥ずかしいってことを忘れたいのさ」「何が恥ずかしい?」「吞むのが恥ずかしいのさ!」<おとなってやつは、決定的に、ものすごく変だな>
どんな人にこの作品を観ていただきたいですか?
宗教って聞くと、どうしても、ウッとなってしまうのは仕方ないですけど、舞台という箱庭の中に生きる「神の子」たちと所謂「一般社会の人々」、両者の姿とそこに映るものを俯瞰的に見ていただきたいな、と思っています。信じること、疑うこと、考えることの多い今を生きる皆さんに。
最後に、意気込みをお願いいたします!
井上瑠菜の代表作にしたいです!頑張ります!
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