『ビリー・ミリガンの毒薬』インタビュー⑥奥泉
『ビリー・ミリガンの毒薬』インタビュー企画第6弾!奥泉さんです。
お願いしまーす。
早速ですが、今回の作品はどんな感じですか?
タイトルからビリー・ミリガンの話だと思われがちだと思うんですけど
あら!違うんですか?
ほぼほぼ完全なフィクション作品で、だから、なんか、ね、もし興味のある方は一回ウィキペディアでビリー・ミリガンってググった方が、あの、作品とか、パンフとか、ニヤニヤして見れると思います。
“ビリー・ミリガン”は、24の人格を持っていた人物として知られています。 奥泉さんの中にはどんな人格があると思いますか…?
まずひとつは、優れていると思われたい人。気持ちいいからね。
ほめられたいみたいな意味ですか?
んー、直接ほめられなくてもよくて、優れてると思われたいだけです。
例えば、自分のウィキペディアができちゃうとか。それって大衆に優れていると評価された結果できるものだから、チョー気持ちいいですね。
もう一つは、自分の正解を押し付ける人。「俺これ正しいと思う」っていうものに関して、相手は違うってなったら、いろんな角度から自分の正しさを証明しようとして、相手に理解してもらおうとするんですけど、別に最終的に意見が違ったとしても、相手がそれに理解を示してくれたらたぶんそれで満足なんですよね。
それを理解してもらえないと、かなりこう、苛立ってしまう。なんで分かんないのみたいな感じになっちゃう。言葉の上だけでも理解を求めるみたいな感じですね。
あとは、敵と味方を峻別する人。かなぁ。
基本的に自分にしか思考のベクトルが向いてないんですけど、それが、反動で外に向いたとき、俺があんまり望んでない形で出ることが多い。
いや、やっぱり、多くないですけど。うん、多くはない多くはない!人生に二、三度ぐらい。
でも絶対にそういう側面はあって、無視できない。むしろ根幹がそこなんじゃないかなって。
あなたの幼少期の経験で、これによって今の自分が形成されている、みたいな経験ありますか?
幼少期ではないですけど、思春期以前と思春期以後で本当にそれこそ人格が全然違うんですよ
思春期以前はどうだったんですか?
その前は、今の3つ挙げた人格が全部詰めが甘い状態で表に出てた人格で。
今もその欲求とかは変わらないんですけど、それがどっちらかと言うと社会的に。社会的でない3つの欲求が露呈した状態の人格でした。
何がきっかけで社会的になったんでしょう?
思春期終わるくらいまでは本当に、自分がだれかに嫌われるかもしれないって想像したことなかったんですね。そこに考えが及んでから行動パターンがまるっきり変わった。
他者が理解できた?
他者が理解できたって訳では全然なくて、むしろ自分が理解できた。自分がこういう行動をすると嫌われて、自分がこういう行動をすると好かれるなっていう感覚がわかってきて、そのバランスの正解を探そうと決めたんです。そしてその通りに行動するようになった。
では、今なりたい人格は?
神様。僕は神様になりたいんだ。
それは何でもできるとか?全能みたいなことでしょうか?
能力としての全能じゃなくて、超越したいんですよね。ほかのすべての人間から。
例えば演劇とか?
いや、精神面で。精神面のみ。 技術がどうこうってよりも、本当に精神面だけ。精神面で神様になりたい。
…ちょっと今の間違えたな。言葉を間違えた(笑)
他者を本当に超えたいとか抜きん出たいんではなくて、自分を完全に理解して自分を完全にコントロールしたい。そうすれば他者をコントロールできるから。って感じです。
最後にひと言お願いします。
こんな感じですけど、結構普通な人間なんで、普通の人が普通じゃないっぽいこと言ってるなって思いながら読んでください。
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シアターグリーン学生芸術祭Vol.12参加作品
露と枕 Vol.1 『ビリー・ミリガンの毒薬』
【作・演出】井上瑠菜
【出演】小林桃香 澤あやみ 月館森 中野華子 川久保晴 奥泉 村上愛梨 (以上、露と枕)
須藤新之介 松本倖大
【日時】2018年8月10日(金)~12日(日)
8月10日(金)19:00・8月11日(土)14:30/19:00・8月12日(日)13:00/18:00
全5ステージ
【料金】 前売:1800円 当日:2000円
【予約】https://ticket.corich.jp/apply/92416/
【お問い合わせ】
Mail tsuyu.makura@gmail.com
twitter @tsuyu_makura
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