『橘に鶯』インタビュー#4 曽根大雅
露と枕『橘に鶯』インタビュー!
第4弾は曽根大雅さんです。よろしくお願いします!
曽根大雅です。よろしくお願いします!
今作への第一印象はどのように感じましたか?
また、稽古を重ねる中で今の印象に変化はありますか?
自分の今まで生きてきた人生の中では体験することのなかったことが題材で、どうやってこの世界の人たちの関わりを理解していこう…と、いきなり壁にぶつかったかも?と不安になりました(笑)
ですが、こういう長く続くものに関わっていく中で生まれる、しがらみとかめんどくさいこととか、あるよなぁと思い始めて、本当にどの人の立場も理解できる作品で、この世界や考え方、価値観なんかをしっかり届けられる作品にしたいと思って稽古しております。
ほかの出演者の方の印象はいかがですか?
皆さん、はじめましての方なんですが、本当に優しくて良い人しかいなくて、助かってます(笑)
稽古終わって、ちょっと飲み行きましょう!みたいなの、個人的にはあまり行かないタイプというか、もう少し仲良くなってからねぇ。って思うタイプなんですけど、今作の皆様は本当に初めて会った日から大好きな人しかいなかったので、多分壺とか売られたら買っちゃうかもです。
曽根さんの演じる桑平という役について、どのような人物だと思いますか?
また、ご自身の役の見どころもあれば教えてください!
本当に愛くるしい奴だなぁと思います(笑)
人が好きで、人のために動く姿が素敵な人だと思います。だからこそ板挟みになって、泣いちゃったりする姿が大好きです。
ここまで褒めておいて言うのはどうかと思うんですが、凄く共感というか自分の近しい部分があるので、わかるわかる。となりつつも、それがダメなんだよなぁと自分を見つめ直すキッカケになっています。
そんな翻弄されつつも、一生懸命になる姿を楽しんでもらえたらと思います。
今回の作品のテーマ「変化と伝統」についてどんな印象をお持ちですか?
縁遠いことかなと最初思ったんですが、高校の時の部活を思い出しました。
40年以上続く部活で、凄く長いこと顧問をしていた先生が僕たちが3年生になるタイミングで異動されて、新しい先生が来て、その先生もOBではあるものの長く続いてきたことに対する色んな悩みもあっただろうし、僕たちもその前の先生がそんなに好きじゃなかったみたいなのもあって、伝統と伝承は違うんだ!とか言って色々変えていこうとしたりして、でも部内でも嫌がる人がいたり、OBが口出してきたり…みたいなことがあって(笑)
僕もその時部長だったんですけど、本当に板挟みとかやめて欲しいって思った記憶が呼び起こされました(笑)
それはそうなんだけどさ!みたいなこと言われて、自分の意思とか言える状況じゃなくなったり、簡単に言えるわけないだろみたいなことに意見求められたり(笑)
でも、その思い出もだし、今作もなんですけど、誰の気持ちも理解できるんですよね。
自分のことしか考えてなかったりもするし、人のこと考えてるのがお節介だったりもするから、衝突したりするんですけど、別に間違ってはないってのが厄介で。
変化を嫌う人ってよくいると思うんですけど、変えない方が確かに楽なんですよ。今まで通りやればいいわけですから、それで良くも悪くもやってこれちゃってるので。でもそこで、より良くしようと動いてくれる人を蔑ろにするのは違うと思うし、でも今までの良さもあったりするし。
何事においても、一生考えなければいけないテーマだと、今作を通して思いました。
日常の中で、続けるか迷っているけどなんとなく続けてしまっていることはありますか?
なんだろう…。役者というこの仕事ですかね?みたいな重めの話はしないでおくとして…(笑)
いやでも、それしかないかもです(笑)
役者を続けるか常に迷うのに、なんとなく続けてます!(笑)
結局楽しいと思う瞬間があるからなんでしょうね…笑
どんな人にこの作品を観ていただきたいですか?
どんな人でも、僕みたいに似たようなことを体験したことがあると思うので、当たり障りない言い方になっちゃうんですが老若男女問わず見ていただきたいです。
でも特に、若い社会人○年目ですみたいな人とか、これから社会に出ていく学生とか、逆に自分の親くらいの会社で立場がありますみたいな世代の方とかですかね。
価値観がガラッと変わる!ってことは難しいと思うんですが、考えるキッカケを与えてくれる作品だと思います。
最後に、意気込みをお願いいたします!
僕自身、久しぶりにコメディーではない作品の出演となるので緊張していたりするんですが、桑平という男が本当に優しくて時に可哀想なので、彼の1番の理解者となれるように頑張りたいと思います!
「老いてしまった伝統と、これからも老いていく、私たちの物語。」露と枕の新作公演は、「変化と伝統」をテーマに、「継承と深化のための“不変”と“変化”」を描く。
露と枕Vol.9『橘に鶯』
2024年11月13日(水)~17日(日)
王子小劇場(〒114-0002 東京都北区王子1-14-4 地下1階)
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